【2歳から読んであげたい絵本】『ピヨピヨスーパーマーケット』(28ページ、2分)
子供に絵本、読んでますか!?
今日は、『ピヨピヨスーパーマーケット(工藤ノリコ)』をご紹介します。
20.5cm×20.5cm(たて×よこ)
この本の星評価は次のとおりです!!
・絵がかわいい ★★★
・作者の遊び心 ★★★
・親の余裕度 ★★★
絵がかわいい。
この絵本の主人公は、5人きょうだいのヒヨコとにわとりのママとパパです。
5人のヒヨコの、つぶらな瞳とポテっとしたくちばし(くちびる?)が、やんちゃな感じがにじみ出ていて、とてもかわいいです!
また、スーパーマーケットでお買い物をする場面では、ほかにも色々な動物が客や店員として描かれているのですが、それぞれの動物ごとに個性を出しつつも作者のテイストで描かれていて、とてもかわいいのです。
作者の遊び心が随所にあります。
この絵本のお話自体は、登場人物の会話だけで進み、進行や語りといったナレーションはありません。
そして、お話とは直接関係のない描写がページの隅から隅まで描かれていて、細かく見れば見るほど作者の遊び心が発見できます。
例えば
・スーパーマーケットに売られている数々の商品
・スーパーマーケットでかくれんぼする5人きょうだい
・ママにおんぶされながら大量の試食用さくらんぼをママに内緒で食べるブタの赤ちゃん
・牛乳の特売コーナー担当の店員が牛
などなど。
ほかにも、お風呂場に置かれた「トサカリンス」(にわとり用?)など、小道具に隠された遊び心は、まだまだたくさんあって、挙げれば本当にキリがありません。
また、隠れた小さなサブストーリーがページをまたいで展開しています。
例えば
・お菓子コーナーの前で、仰向けになってダダをこねているビーバーの子供が、次のページでは放って行こうとする母ビーバーの足にしがみついていたり
・にわとりのパパが持って帰ってきた花束が、次のページではキッチンに飾られていて、その後、出窓にかざられていたり(食卓にも飾られているのですが、花瓶が異なっており、もしかすると、以前にパパが持って帰ってきたものなのかも・・・。)
などなど、本当に遊び心満載なんです。
パパとママから感じられる余裕がすごい。
私の予想では、このヒヨコたちは4歳くらいの5つ子ちゃんで、この5つ子が好き勝手に動き回るのですが、パパもママも全然怒ったりイライラしたりしません。
また
・お買い物帰りのママや子供たちと同じタイミングで帰って来られるおそらく定時退社のパパ
・お菓子を買ってもらえなかった5人の子供たちの不満をお風呂場で「うんうん」と聞くパパ
・スパゲッティのほかに、サラダ、フルーツ、大人用のワインとチーズなど夕食の準備に抜かりのないママ
など、パパとママの余裕を感じずにはいられません。
「現実は、そんな余裕はないよ」と思ってしまえばそれまでですが、それでも、「そんな風にありたいな」というお手本になります。
今宵のおやすみ前は、こちらの1冊でいかがでしょうか。
ではまた!